
「りん」は,ミニチュア・ピンシャー(通称ミニピン)という犬種の,好奇心がとても強く,いたずら好きで愛嬌のある小型犬.
原産地はドイツで,ネズミ退治のために飼われたりもしていたそうです. そんなミニピン「りん」が,我が家にやってくるまでのお話を簡単にまとめてみました.
<突然現れたやんちゃ者!!>
たまたま遊びに行った実家の両親宅で最初「りん」を見たとき,正直言って「なに〜これ!?」って感じ.
犬のようだけど,体はちっちゃいし足は折れそうなほど細い.短毛なので頭のてっぺんもツルンツルンて感じだし,シッポはほとんど皆無.小さな体で部屋中をピョンピョンとウサギのように飛び回って,まったく落ち着きがない.
元の飼い主さんの事情で両親が預かることになったらしいんだけれど,突然現れたこの「変わり者」のおかげで,元から実家に住んでいるラン(ウェスティ)やベル(シェルティ)は大災難.
もう体を動かすのが面倒くさい年齢のランは,じゃれてまとわりつかれるのがいやなようだし,またデリケートで気の弱いベルは,「変わり者」がピョンピョン,バタバタするものだから,落ち着いて眠ることもできない.
ランやベルには気の毒だけど,借家住まいのボクたちにはどうしてやることもできないし,まっ,そのうち時間とともにみんな仲良くやっていくでしょ.とその日は実家をあとにした.
<しかたないなぁ〜>
実家で「りん」を見た日から数日後,用事があり再度実家を訪れた.
すると,どうやら「りん」のおかげで,シェルティーの「ベル」が精神的にかなりまいってしまっているとのこと.
もともと体も弱く,精神的にもたいへんデリケートで小心者の「ベル」にとって,じゃじゃ馬「りん」の存在は,かなりのショックだったようだ.
「りん」におびえて睡眠も充分とれず,このままでは体調を崩しかねないような状況にまで追い詰められている「ベル」のことを考えると,なんとか解決策を考えないと...
一番良いのは,「りん」を元の飼い主さんのところに戻すことなんだけど,実は「りん」は,元飼い主さんに家を追い出されたも同然の状態らしい.
うちで「りん」を預かることができれば解決するんだろうけど,うちは借家だから当然ペットを飼っちゃいけない契約になっている.
でも,よくよく考えてみると,「りん」も不幸な人生だ.
生まれて数ヶ月で飼い主に家を追い出され,預かられた先では厄介者扱いされ,,,
そういうことを考えると,このちっちゃなじゃじゃ馬娘がなんだか愛しく感じられ,「なんとかしてやりたいなぁ〜」という思いが,どんどん強くなってくる.
このじゃじゃ馬娘も,よ〜く見てみるとなかなか可愛らしい顔つきをしているし,少しの間ならうちで預かってあげても,家主さんにはばれることないかなぁ〜?なんて気持ちが芽生えてきた.
<りん いらっしゃ〜い!>
ふだんは仕事で忙しく,あの「じゃじゃ馬」のこともすっかり忘れたまま過ごしていたある日,仕事を終えてうちに帰ると,廊下の奥のリビングの入り口からなにやらけったいなものがニュッと首を伸ばし,こっちをじっと見つめている.
ん??もしかして,「りん」?
「りん!」と一声かけると,突然ジタバタ走り寄ってきてピョンピョンと飛び跳ね,あばれまわりながらじゃれついてきた!
「オ〜,りん!連れてきてもらったのか!」
先日までは「よそ者」って感覚だったのに,こんなにじゃれつかれるともうすでに家族の一員みたいに思えちゃって,「今日から一緒に過ごそうネ!」なんて心の中で思ったりする.
でもしょせん預かり犬なんだから,しばらくの間だけなんだし,まぁ,「なんにもないけど,ゆっくりしてってネ」とその日から居候をむかえることになった.
ん?家主さんにバレたらどうする??
うちの奥さんと相談の結果,「しばらくの間預かってるだけです」と言っておけばOK!ということで話はまとまった.
<困ったもんだ...>
「りん」と出会って1週間もたたないうち,とうとう一緒に住むこととなった.
さて,何が起こるかドキドキワクワクしながらの毎日が始まったんだけど,ひとつ困ったことが発覚した.
それは,「りん」ときたら何のしつけも受けてた様子もなく,あちこちにおしっこやウン Pをばらまくわ「お手」も「おかわり」もできないわ,もううちの中は無法地帯 のようになってきたのだ.
とにかく最低トイレのしつけだけはしておかないとこの先どうなることやら不安ということで,うちの奥さんが毎日根気よく教え続けた.
で,ボクはというとトイレがうまくできたときだけ,「よしよし,おりこうさん!」と言いながらなでなでしてあげるだけ.ハハ...(^o^;
同じようにしつけをしないといけないのはわかっているんだけど,仕事から帰ってきて出迎えてくれる「りん」のオチャメな顔を見てると,少々トイレの失敗をしても,「まぁ,急いで覚えなくてもいいじゃんネェ〜」とついつい甘やかしてしまう.
あとは奥さんに「お任せ」ということで,お願いすることにした.
それでもなんとか1週間ぐらいでトイレは完璧になって,部屋の中を汚さなくなった.
やれやれ,まぁ,トイレさえ覚えたらあとは「芸」なんてできなくてもいいよ.とにかく仕事で疲れた心を癒しさえしてくれれば,あとはな〜んにもできなくても,人から「バカ」よばわりされようが「能無し」と言われようが,関係ない関係ない...とひたすら「しつけ」からは手を引こうとするボクなのでした.(^^;
<一緒に暮らそうね!りん >
うちの奥さんの,気の長〜いしつけの甲斐あってか,「りん」はトイレを覚えてから以降,人のしゃべった言葉などがすべてわかっているかのように,言葉をどんどん覚えていった.
本来,ミニピンは賢い犬らしいが,「りん」は とにかく人間のしゃべる言葉をどんどん覚えていくようにみえる.
自分の好きな食べ物の名前,自分の好きなおもちゃの名前,うちの息子(りん にとっては兄になるのか??)の名前,言葉とは違うがうちの車の音,etc...
音や言葉に対する反応がとにかく速い.
そこで,今度はいよいよ食事のときに「お手」「おかわり」を教えようということとなったんだけど,ボクは「そりゃ無理無理」とまったくあてにもしていなかった.
ところが!!
ある日仕事から帰ってみると,ちゃ〜んと「お手」を覚えたことを証明する写真が,うちの奥さんの携帯電話に収められているではないか!
←コレ
「お〜,こりゃすごい!」
食事のときはとにかく暴れまわって,早く食べさせろとばかりに落ち着きのなかった「りん」が,ちゃ〜んと「おすわり」までして真剣なまなざしで「お手」をしている.この写真ではなぜか耳がタラ〜ンと寝てるし.
そして,そんなこんなで毎日が過ぎていくうち,「りん」がうちに来てから約 3ヵ月後の2003年1月,元の飼い主さんからの連絡・・・その内容は,
「新しくチワワを飼ったから,「りん」はもうおたくにあげる」と,,,
薄情な元飼い主め,テレビコマーシャルの影響を受けたのかどうかは知らないが,新しいワンを飼ったからもう「りん」はいらないと言うではないか.
よし,りん!!こうなったらこんな薄情な飼い主の元に帰る必要はナシ!いつまでもここに居て良し!家主さんに叱られようがどうしようが,ずっとうちにいなさい!
というわけで,この日以降「りん」は,正式にうちの家族の一員となった.
子供のころから何匹もワンやニャンを飼ってきて,彼らは必ず人間より先に星になってしまうという経験をしているため,あんな悲しい思いはしたくないという気持ちから,何度「もう生き物は飼わないぞ」と心に誓ってきたことか...
でも「りん」!こうなったらずっと一緒に暮らそうね.うちの家族の一員として,家族みんなで楽しい思い出をつくろうね.
というわけで,新しい家族を迎え入れての生活が始まった...
うちに来る前のりん(元飼い主の家でのりん)の生活は,マンションの一室で小さなハウスに一日中閉じ込められ,トイレのときだけベランダに出してもらい,トイレが終わるとまたハウス,お散歩なんて一度も連れて行ってもらえなかったそうです.
ただ「置いてもらってる」だけで,人間になでてもらうとか抱っこしてもらうとかいうことも,ほとんどしてもらったことがないそうです.
私には,この「元飼い主」の神経が信じられません.
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